海外留学では、日本で経験できない外国の食文化を楽しむことができます。

日本でも外国のレストランや食材店に行くことは可能です。ただ日本では、外国の料理といっても日本人の口に合うように調理したり、口に合わないものは提供しなかったりします。

一方、留学先では、現地の人たちが食べる本場の味を試すことができます。そのため、日本で食べたことのある料理であっても味付けが全く異なっている場合があります。また、存在すら知らない食材を目にすることもあるでしょう。

そのような異国の食文化を楽しめる機会ですが、留学は海外旅行とは異なります。学校行事や勉強に追われ、食事は食文化を楽しむことではなく、栄養を補給するための手段になる場合が多いでしょう。

しかし、栄養補給をしようと思っても、自分の口に合わないと食が進みません。新しい食材や味覚を楽しむ余裕がないときに、ホームステイ先の食事が口に合わず、「まずい」と感じるとストレスがたまります

これがホームステイをする際に、多くの人が挙げる問題点の一つです。

ホームステイをしている以上は、提供された食事を食べなければいけません。食事が口に合わないという理由で毎日外食をすることはできないからです。外食は費用がかさむ上に、頻繁に外食をするとホストファミリーとの関係性が悪くなってしまいます。

では、ホームステイ先での食事が口に合わない場合は、一体どうしたらよいのでしょうか。ここでは、その解決のヒントとなる考え方や対処法をお伝えします。

外国の食事に対する考え方

まずホームステイ先の食事について述べる前に、外国の食事全般について考えてみましょう。海外留学の良い点は、海外旅行よりも長く海外の文化を経験できることです。中でも食文化は最も身近なもので、日本にはない味や食材を楽しむことができます。

誰にとっても自国の食文化が一番

しかしその一方で、長期にわたり海外で生活をしていると、どうしても日本食が恋しくなります。日本に到着すると、家路につく前に空港でラーメンやカレー、お寿司などを食べている人が大勢います。

日本人が日本の食事を恋しいと思うように、海外の人にとっても生まれ育った国の食文化が一番です。

「日本食がおいしい」という外国の人たちも数多くいますが、日本食が不得手な海外の人たちもいます。たとえば、「日本食には味がない」「生の魚を食べることが信じられない」「なんでも抹茶味にするのは奇妙」などという意見を聞いたことがあります。

例えば、以下のYahoo知恵袋の英語版では、英語を教えるために来日する予定の人が、「日本食が嫌いなのですが、日本に住む間、何を食べればいいですか」という質問を投げかけています。

「I don’t like Japanese food.(私は日本食が嫌いです)」と書いてあります。

以上のことから、「日本食は美味しいけれど、イギリスやオーストラリアなどの外国の食事は美味しくない」というのは、自分たちの「ものさし」で美味しさを測っているだけで、その食文化で生まれ育った人たちにとっては美味しいことが理解できるでしょう。

「この国の食事は口に合わない」と決めつけてしまう前に、「食事に対するものさしが異なる」という意識を持ってみましょう。それだけで、少し客観的に目の前にある食事を捉えることができます。

食事を提供する立場になってみる

次に、食事を作ってくれているホストファミリーの立場になって考えてみましょう。

食事つきのホームステイを申し込んだ場合、食事代もホームステイ費用の中に含まれます。日本では、あらゆるサービスにおいて質が高いものを提供します。そういった質の高いサービスに慣れていると「ホームステイ費用としてあれだけ支払っているのだから、美味しい食事が出てきて当然」と思ってしまうかもしれません。

しかし、そこに認識のズレがあります。ホームステイはホテルではありません。自分がまるで、お客様であるかのような考えは捨ててください。

ホームステイとは、現地の日常生活を一般的な家庭で過ごすことによって得られる体験のことです。その体験には、その家庭でいつも食べている食事が含まれています。特別な食事ではありません。日本の留学生だからという理由でいつも食べない料理をふるまうのはホームステイの本質から外れています。

また、食事を作ってくれているホストファミリーも人間です。毎日忙しいスケジュールの中、料理を作っています。それにも関わらず、留学生が美味しくなさそうに料理を食べているとしたら、どのような気持ちになるでしょうか。

仮に、日本で外国人留学生のホストファミリーになることを想像してみてください。

日本文化を体験させるために、その留学生に料理を作ってあげているとしましょう。しかしその留学生は、あなたが作った料理をまずそうに食べ、静かに席を立って部屋に戻っていったとします。そのとき、あなたはどのように感じるでしょうか。その留学生に料理を作ってあげたいとは2度と思わないのではないでしょうか。

どうしても食べられないものを無理して食べる必要はありません。しかし、その国独特の匂いや味を楽しもうとする姿勢をもちましょう。そうでなければ、「何のためにホームステイしているのか」とホストファミリーに責められても弁明できません。

時間の経過とともに現地の食文化に慣れてくる

前述のように留学先の食文化に順応しようという姿勢を保っていると、時間の経過とともにその味覚に慣れてきます。はじめの頃はびっくりしていた食事の「色」「味」「匂い」が徐々に普通になってきます。

たとえば、私が一番びっくりしたのは、アメリカで初めて食べた酢豚です。英語では、「Sweet and Sour Pork」と呼ばれています。ソースが明るい赤やピンク色に近いのです。

 

上の写真のご飯の部分に注目してください。赤く染まっています。

このソースだけの写真をみると、以下のような色です。

肉眼でみるともっとピンク色が強いです。

このように甘くて刺激的な色をした食べ物を、白米の上にのせて食べること自体が驚きでした。

しかし、初めてこれを食べた日から1年後には、私は中華のファストフード店でこの酢豚を好んで注文していたのです。同様に、留学生活が長くなるにつれて、最初は口に合わなかったものが好物になった例がいくつもあります。

例えば、マカロニ&チーズ(マカロニに粉のチェダーチーズをまぶしただけのもの)、パンプキンパイ(かぼちゃのパイ)、甘くて食べられなかったブラウニー(平たく正方形に焼いたチョコレートケーキ)などが代表的です。

このように、長期留学の場合は自然に現地の食事に慣れてきます。日本に帰国した後でも、その味が懐かしく感じるほどです。

ここまで、食事に対する考え方の3つのポイントをお伝えしました。「自分の味覚のものさしだけでは美味しさを測るべきではないこと」「ホストファミリーの立場で食事について考えてみること」「時間の経過とともにその国の食事に慣れてくること」です。

しかし、滞在先のホストファミリーによっては、一般的な家庭の食生活を体験させてくれるのではなく、明らかに手抜きをしている場合もあるようです。そういった家庭にホームステイすることを余儀なくされた場合は、どうしたらよいのでしょうか。

以降では、「そのようなホームステイ先を避けるための予防策」を説明します。その次に、「不幸にもそのようなホームステイ先になった際の対応策」を述べていきます。

悪いホームステイ先を避けるための予防策

ホームステイ先によっては、明らかに食事に時間や手間をかけていないホストファミリーがいるようです。

具体的には、電子レンジで温めるだけの冷凍食品を自分で作って食べるように指示されたり、夕食なのにパンとチーズだけしか提供されなかったりします。これでは必要な摂取カロリーに満たない上に、栄養のバランスが崩れて病気になってしまいます。

そういった食事提供をするホームステイ先は、ホームステイを単なるお小遣い稼ぎ程度としか捉えていない可能性があります。ホームステイ先では、「家族の一員と同様に大切に扱われる」といったイメージを持つ人も多いと思います。しかし、サイド・ビジネスと捉えてホームステイを提供している場合は、そのようなイメージとはかけ離れたものになります。

夫婦共働きの家庭や、どちらかが大学などに通っている家庭であった場合には、とても忙しい毎日を過ごしているでしょう。

専業主婦・夫のいる家庭であっても、育児に忙しいため、留学生の食事の準備まで手がまわらないことも十分考えられます。

そのような家庭が単なるサイドビジネスとして、自分の家の空いた部屋を提供しているだけであれば、美味しい食事など提供されるはずがありません。

ホームステイという滞在方法を選択するのであれば、できる限り文化的交流を目的とした良いホストファミリーと出会う確率を高めたいはずです。では、どうすればその確率を上げることができるのでしょうか。

留学エージェントや学校にホームステイ先の管理体制を確認する

ホームステイ先を探す際は、大別すると2通りあります。1つは、インターネットなどを介して自分で直接探す場合です。もう1つの方法は、留学先を手配する業者である留学エージェントに斡旋してもらう場合です。

自分で探す場合は、ホストファミリーと事前に直接やり取りをしながら、どのようなホストファミリーであるかを自分で見定める必要があります。

自分でホームステイ先を探す場合のコツ

ホームステイ先をインターネットなどの媒体を通じて自分で探す場合には、「ホームステイ」という言葉の認識にズレがあることを念頭に置いてください。なぜなら、「ホームステイ(homestay)」という英語はそもそも存在しません。

ホームステイという言葉を使っている場合でも、現地の人からすると部屋が余っているので間貸しをするだけという感覚の人が多いのが実情です。そのため、日本の留学エージェントや学校組織を介してホームステイをする場合と認識が異なり、文化的経験をさせてあげようなどという意図は全くない場合がほとんどです。

単純に自分の家の空いた部屋を外国の生徒に貸し出し、バスルームやキッチンなどを共有しているという感覚です。食事についても「キッチンを使って変な味や匂いのものを調理されるよりは、自分たちが食べているものをついでに食べてもらった方がよい」と考えていることを想定しておけば良いでしょう。

また自炊することを奨励されるホームステイ先もあります。食事提供が時間的に難しい場合です。

ここで、ホームステイ先を選定する際に、食事に関する具体的な質問事項を紹介しておきます。

・食事は、1日2回分なのか3回分なのか(How many meals do you provide? 3 meals: Breakfast, supper, and lunch box? Or 2 meals: breakfast and supper only?)

・昼食が含まれる場合は、学校に持参するランチパック(サンドイッチと飲み物)を用意してもらえるか、それとも自分で冷蔵庫の中のものを使って用意すべきなのか(Would you prepare a lunch box for me or do I have to prepare it myself from the food in a fridge?)

・週末の食事は提供されるのか(What about meals on weekends?)

・これまでにホストファミリーの経験がある場合は、食事のメニューがどのようなものであったか(If you’ve experienced being a host to an international student before, what kind of food did you provide him/her? Would you mind telling me the typical menu with me?)

・ホストファミリーが初体験の場合は、どのような食事メニューを考えているのか(What kind of meals are you planning to fix during my stay with you?)

・家の近くに食材を購入できるスーパーがあるか、そしてそこまで行くための公共交通機関はあるか(Is there any supermarket near your house? Is there a way to get there by public transportation?)

もし日本で英語を話せる人が近くにいる場合は、Skypeなどで事前に面談し、どのようなホストファミリーか入念にチェックしてもらう方が安心です。

学校や留学エージェントに斡旋してもらう場合

学校や留学エージェントに斡旋してもらう場合は、文化交流を主眼としたホームステイ体験を実現するホストファミリーと契約をしている場合がほとんどです。そのため、この場合は単なる間借りではなく、文化的な体験も含めて一般家庭での生活を体験することができます。

ただ、ホストファミリーも千差万別です。そのため、留学エージェントや学校に事前に確認しておくべきことがあります。

まず、留学エージェントや学校がどのようにホストファミリーを管理しているかを確認しましょう。

ここでは、日本の短大・大学の留学プログラムを通じてホームステイする場合は除外しています。その理由は、そういった日本の教育機関は、2~4年という長期間の教育プログラムの一環として留学を提供しています。教育機関とは異なる留学エージェントのように、留学期間に限ったサービスを提供しているわけではありません。

そのため、日本の大学側には、国際交流センターなどのきちんとした組織があり、留学コーディネーターなどの担当者がホームステイに関してもしっかりと管理している場合がほとんどです。

それに対して、留学エージェントの中には、管理体制が整っていない会社も含まれています。したがって、ここでは短期留学プログラムやホームステイ体験を提供している留学エージェントに限定して述べていきます。

ホストファミリーの管理に関して、留学エージェントは大きく2種類にわかれます。「現地の学校や現地のエージェントに委託しているエージェント」と「自社で厳しくチェック、管理しているエージェント」があります。

前者の場合は、現地の学校やエージェントが具体的にどのようにホストファミリーを選定しているのか、またホームステイ期間中のトラブルなどの対応や家庭訪問などを実施しているかなど細かく質問してみましょう。

後者の場合は、実際のそのエージェントがどのようにホストファミリーの管理を行っているのかを質問してください。現地に出向所があり、そこでホストファミリーを審査したり、訪問したりしているのかなど、思いつくことはなんでも聞いてみましょう。

ホームステイ体験は留学の成功を左右する大切な要因ですから、「この会社であれば大丈夫」と思い込まず、管理体制を必ず確認してください。

ホストファミリーの選び方

留学エージェントを通して、ホストファミリーを選択する際の基準として考えておきたい項目がいくつかあります。それらは、以下の通りです。

・あなたの滞在期間中にその家族が受け入れる外国人留学生の数

・あなたの滞在期間中にその家族が受け入れる日本人留学生の数

・部屋のタイプ(個室か相部屋か)

・ホストファミリーが家庭で使用する言語は英語か

・ホストファミリーは英語を母国語とするネイティブ・スピーカーか

・ホストファミリーの家族構成(子供と一緒に暮らしているシングルマザー、子供が巣立った後の老夫婦、子供がいない共働き夫婦、ゲイカップルなど)

・子供の年齢・性別

・ホームステイのエリア(学校までの通学時間および公共交通機関)

・門限や家族のルール(インターネット利用可能か、シャワーの時間が決まっているかなど)

また、これらの項目に加えて、食事に関しても具体的に確認しておきましょう。

食事に関する確認事項

・食事の提供回数(食事なし、夕食のみ、朝・夕のみ、朝・昼・夕すべて)

・ランチを提供している場合は、どのような内容になるのか(内容と費用を聞き、外食またはサンドイッチを購買した方がよいか判断する)

・特別な食習慣があるか(ベジタリアン、宗教的戒律により食べない食材がないか)

こういった事柄を確認するとともに、アレルギーなどで食べられない食材がある場合は事前に伝えておきましょう。

ここで一つ知っておくべきことがあります。

料理が得意な人はホストファミリーへの自己紹介シートなどを提出する際に、「趣味は料理」と伝えると良いでしょう。そうすると、料理好きのホストファミリーを紹介してもらえる確率が高まります。

以上のように、ホームステイ先が決定する前にできる限りの対策を打ち、自分に最も適したホストファミリーと出会えるように逆算して行動することが大切です。そうすることで、「悪い」ホストファミリーとの出会いを避ける可能性が高まります。

ホームステイ先の食事がどうしても口に合わない場合の対応策

以上のような万全の対策を施したにもかかわらず、ホームステイ先で出される料理に不満がある場合はどうしたらよいでしょうか。

基本的な考え方として、料理に対する不満を正直に伝えることは避けた方が良いです。通常は、日本文化が美徳とする以心伝心のような考え方は海外では通用しません。そのため、はっきりと意見を述べることが求められます。しかし、文化的慣習から、料理に関してこのルールは適用しないと考えるほうが無難です。

できる限り上手な嘘をつく

仮に、「海外では自分の意見をきちんと伝える必要がある」と思い込み、ホストファミリーが作る料理が「嫌いである」とか「まずい」と伝えたことを想像してみてください。具体的には、「I hate it.(私はこれが嫌いです)」「It’s bad.(これはまずいです)」と言ってしまったとしましょう。

せっかく作った料理に対してそのような辛辣な意見を言う相手に、二度と食事を作りたいとは思わないでしょう。これまで誰かのために料理を作ったことがあれば、容易に理解できると思います。文化や言語は違っても、相手が感情を持つ人間であることに変わりありません。

英語で自分の気持ちを自由自在に表現できない時期は特に注意が必要です。なぜなら、先ほどの例にあった「hate」や「bad」などの簡単な単語は、直接的で相手を傷つけてしまうからです。

では、作ってもらった料理をどうしても食べられない場合は、どのような表現を使えばよいのでしょうか。

以下の通り、出された料理がどうしても口に合わないときに使える表現を紹介します。ただし、海外の食生活に慣れていないだけかもしれません。その場合を考慮して、どうしても我慢できない場合以外は、上手な嘘をつきながら、我慢して食べることをお勧めします。

料理が口に合わないときに使える表現

It’s nice, but I am not used to eating this kind of food yet.  Would it be okay if I don’t finish it?(美味しいですが、この種類の食べ物はあまり食べたことがありません。すべて食べれないのですが良いでしょうか)

It’s nice, but I like it a little more salty/sweeter/more sour/hotter/more spicy.(美味しいですが、もう少し塩気/甘味/酸味/辛さ/スパイスがあったほうが好きです)

I forgot to let you know that I am allergic to [食材名].([食材名]にアレルギーがあることをお伝えすることを忘れていました)

繰り返しますが、どうしても我慢できない場合のみ伝えるようにしてください。もちろん上記以外の上手な言い方を学校でネイティブの先生に聞いてみても良いでしょう。

ただ、英語を母国語とする人であっても、相手の気持ちに配慮できない人からのアドバイスを真に受けると、ホストファミリーとの人間関係が壊れてしまう可能性もあります。その点に注意して、ネガティブなことを伝える際には、よく考えてから発言するようにしましょう。

外食する

ホームステイ先で提供される食事がどうしても食べられない場合は、レストランでの外食やテイクアウト、ファストフード店などを活用しましょう。

レストランであれば、現地の食事でも大抵の場合、美味しく感じます。また、都市部に留学しているのであれば、日本食レストランもあるでしょう。スペイン料理や韓国料理のお店ではお米を使う料理があります。都市部に限定していえば、日本では食べる機会の少ない国(例:ホンジュラスやセルビアなど)の料理も試すことができます。

海外のレストランでは、大抵の場合、1人前の分量が日本の分量の約3~5倍はあります。そのため、その場で完食を目指すのではなく、必ず「Could I have a to-go container for this?(持ち帰り用の入れ物をいただけますか)」とウェイターやウェイトレスに頼みましょう。

また、レストランばかりでは、費用がかかりすぎるため、ファストフード店も活用しましょう。日本でも食べなれているマクドナルドや中華料理などは、どこの町にも存在します。

ファストフード店を活用する際のコツは2つあります。

1. ハンバーガーなどのファストフード店では、持ち帰りにした方が安くなる場合がある

2. 店内で食べる場合は、ドリンク類は「bottomless(底なし)」という場合が多く、何度でもセルフサービスでカップに補充することができる

その場合、スモールサイズを注文すれば、何度も補充でき、ラージサイズ一杯よりもたくさん飲むことができます。ただ、スモールサイズでも日本のものより大きいため、補充する必要性さえ感じないかもしれません。

しかし、たとえファストフードであっても、外食する頻度が増えると食費が余計にかかります。

ホームステイ費用に含まれる食事代について交渉できるようであれば、留学エージェントに相談してみましょう。大抵の場合は、返金は認めない契約になっているでしょう。その場合は気持ちを切り替えて、「良い経験」をするために必要な授業料だと割り切ることも大切です。

日本食をふるまう

外食以外の対処法として、日本食を披露するという名目で食事を作ることを提案してみることもできます。そうすれば、外食費を抑えることができ、ホストファミリーと一緒に過ごす時間が増えて、友好な関係を築くことが可能です。

海外の人たちが好きな家庭的な日本食の例は、「ラーメン」「お好み焼き」「すき焼き」「とんかつ」「照り焼きチキン」「カレーライス」「てんぷら」「親子丼(半熟は苦手な人が多いので注意)」「巻きずし」などがあります。新鮮な魚が手に入らない地域では、魚料理より肉料理の方が好まれます。

英語のレシピも探して、ホストファミリーに教えてあげると、さらに会話が盛り上がるでしょう。たとえば、「ramen + recipe」「okonomiyaki + recipe」でインターネットを検索するとレシピが見つかります。料理をしながらレシピに書かれている英単語(boil: ゆでる、simmer: ぐつぐつ煮る)などを自然と覚えられるというメリットもあります。

日本食を作る際に必要な材料は、近所のスーパーで調達できない可能性があります。その場合は、代用できる食材がないか、スーパー内を探してみましょう。また、アジア系の食材店が近くにないか確認してください。「Is there an Asian supermarket near here?(アジア系のスーパーはこの辺りにありますか)」という表現を使えばよいでしょう。

材料費の負担については、ホストファミリーと話し合って、誰がいくら負担するのかを決めておくことでトラブルを避けることができます。

自分の食事は自分で作る

いつも日本食を披露するとなると、ホストファミリーもあなたも疲れてしまうかもしれません。その場合は、自分の食べる食事だけ作ることを提案してみましょう。忙しくしているホストファミリーであれば、喜んでその提案に合意してくれる可能性があります。

自炊する場合、パスタやトルティーヤはどこの国でも比較的簡単に手に入り、安価で食べやすいです。また、日本産にこだわらなければ、カリフォルニア米などのお米を取り扱うスーパーも世界中に増えてきました。そういった主食に加えて、お肉や野菜、卵などを調理すると美味しい食事を摂ることができます。

ここで参考までに、炊飯器がなくてもお米を炊く方法をご紹介します。もっと美味しく炊く方法があるかもしれませんが、私の方法は手抜きなので簡単です。

炊飯器なしで米を炊く方法(所要時間約20~25分)

1. お米を適当に鍋に入れ、お米を水で洗う

2. 少量の水が残った状態で、お米を鍋の中で平坦にし、お米の高さの約2倍まで水を入れる

3. アルミホイルで鍋の上を覆う

4. 強火で沸騰させる

5. 沸騰したら、アルミホイルの端を一ヵ所だけ小さく開け、最も弱火で10分程度蒸す

6. 火を切り、もう10分程度蒸す

7. 出来上がり

本来ならばお米を20分ほど水に浸して水分を含ませたり、5番目の工程後にもう一度強火にしたりした方がおいしいお米が炊けます。ただ留学中は、お米を食べる機会が少ないため、この炊き方でもとても美味しく感じます。

以上のように、ホームステイ先での食事が口に合わない場合は、徐々に新しい食文化に慣れてくることを信じながら、当面の対策を実施してみましょう。また、ホームステイ先を選ぶ際には、食事の提供方法などをできる限りはっきりと確認するようにしましょう。

留学生活において食事はとても大切です。我慢しないで対策を考えましょう。目の前の現象にどのように反応し、その状況を好転するために試行錯誤することこそが、留学で得られる最も価値のあるものなのです。